子どもにとってわかりづらい「延べ」

教室では、漢字の学習もします。
意味や使い方を中心に学習します。

6年生の新出漢字に「延」があります。
音読み「エン」、「延長戦」と、教科書では出てきました。
訓読は「の-びる」「の-べる」「の-ばす」です。
「の-べる」の使い方例に、「延べ三百人」と、教科書に書かれていました。

「延べ」の意味は、大人でもわかりづらい。
教室にきている子どもたちも、たぶんわからないだろうと思い、聞いてみました。
「約、およそ、かな?」大人でもこういうイメージをもっている人は多いでしょう。

子どもたちは、国語辞典で調べました。
「同じものが何回出てきても、それぞれを一つとして数えること」と、書かれていました。
「???」なんかますますわからない様子です。

「3日間のイベントに、1日目はAさん、Bさん、Cさんが来ました。2日目は、またAさん、Bさん、そして、Dさんが来ました。3日目は、またAさん、Cさん、Eさんがきました。」。
「Aさん、来すぎ。」「さみしいイベント。」と、子どもたち。
「イベントに来た人は延べ何人ですか。」
「A、B、C、D、Eの5人?」「1日目3人、2日目3人、3日目3人で9人?」
「来た人は、延べ9人です。同じ人でも、来たときに1人とカウントします。」
「なるほど…」と、顔を見るとまだスッキリしていない感じですが、「約やおよそ」ではないことは、わかったようです。

6年上社会科の教科書、歴史です。古墳時代、「古墳づくりの様子」という想像図に、「大山古墳をつくるためには、のべ680万7000人が働いて15年8か月かかったと考えられています。」と、記述されています。
これを学習したとき、子どもたちはこの「680万7000人」をどう捉えたのでしょう。

「約680万7000人がいて、働き、15年8か月かかった」と、イメージしてしまった子も多いでしょう。ありえない話ですが、もし、働く人が680万7000人いたら、1日で完成です。

「のべ680万7000人が働いて15年8か月かかった」は、「毎日約1200人が働いたとして、15年8か月かかった」ぐらいの補足説明が必要でしょう。
因みに、古墳時代ころの日本の人口は、推定150~200万人ほどです。
「延べ」を使うと、過大な数字が一人歩きしてしまう感じです。

教科書の記述、子どもが読んだだけではしっかり理解できないこともあります。
そういうところをきちんとチェックして、子どもたちに説明していくことも大事です。

終了しようと思ったのですが、フッと疑問が。
「の-べる」って何だ? 「延べ」はわかるけど。
調べてみよう。

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