卒業期、感性磨きの場は大切 谷川俊太郎氏の詩「生きる」「卒業式」

今週は、小学校の卒業式が行われる地域も多いでしょう。
札幌は、20日木曜日です。

光村図書の6年生国語教科書に谷川俊太郎氏の「生きる」という詩が掲載されています。
東日本大震災後、一般的にも多くの場面で耳目に触れる詩です。

教科書には、「卒業するあなたたちへ 感じたことを話し合ったり、文章にまとめて発表したりなど、今までの学習を活かして自分で課題を設定し、取り込もう。」と、あります。

「生きること、命」をテーマとしたこの詩を取り扱うことは、卒業期の子どもたちにとって有意義なことだと思います。

私は、この題材を通して、子どもたちの感性の引き出しが数多く開かれていったり、引き出しの数が多くなっていったりしてほしいと思います。

感性は、対象(人、物、こと、情報など)に、心の「アンテナ」「センサー」「ものさし」「のりしろ」、そして、好奇心を通して出会い、関係性や意味性を見いだし、創造性を展開していく能力ではないかと考えます。
さらに言えば、真善美など価値あるものを感じ、次への創造性ある行動に移すことのできる能力ではないかと考えます。
感性の豊かな人は「未知の世界」を受け入れられる広い心と探究心を持っていると、言われます。

記号として言葉を捉えるのではなく、言葉を多面的に捉え、背景や心情にも迫り、自分の心で深く考えてみる、そういう詩の読み方を目指してほしいと思います。

卒業という、人間を一まわり大きく成長させることができる節目に、感性磨きの場は非常に大切であると考えます。

さて、谷川俊太郎氏の詩に「卒業式」があります。
谷川俊太郎少年詩集「どきん」に掲載されているものです。

子どもたちは、未来からの留学生。
子どもたちが担う未来、この卒業期に大いに語り合ってほしいなと思います。

「卒業式」 谷川俊太郎

ひろげたままじゃ持ちにくいから
きみはそれをまるめれしまう
まるめたままじゃつまらないから
きみはそれをのぞいてみる

小さな丸い穴のむこう

笑っているいじめっ子
知らん顔の女の子
光っている先生のはげあたま
まわっている春の太陽

そしてそれらのもっとむこう
きみは見る
星雲のようにこんとんとして
しかもまぶしいもの

教科書には決してのっていず
蛍の光で照らしても
窓の雪ですかしてみても
正体をあらわさない
そのくせきみをどこまでも
いざなうもの

卒業証書の望遠鏡でのぞく
君の「未来」

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